睡眠

夜眠れない患者にしたい、光に関するアドバイス

朝一のリハビリ介入前に、前日のよく眠れたかどうかを聞くセラピストも多いと思います。

「いや〜あんまり眠れなくてさ」

と言われた時にどう返答しますか?
具体的な提案をできたらもっと患者さんのQOLを高められるかもしれません。

今回のテーマは、不眠で悩む入院患者さんにアドバイスするなら何と言うか? 「光編」です。

1.日中の早い時間に日の光を浴びる

睡眠のリズムをコントロールしている概日リズムの活性化には日の光が欠かせません。

午前中、できれば10時までに日の光を網膜(正確には視交叉上核)に届けることで、日が沈んでからメラトニンの分泌が促進されます(松果体から)。

メラトニンが分泌されないと、身体は夜になったことを自覚できません。
メラトニンくんが「夜になったぞー!!」と叫びまくって身体を徐々に休息モードに切り替えていくってわけです。

【アドバイス】
・屋外歩行訓練が可能な人なら、なるべく午前中に行う

・リハビリ室、病棟ではカーテンやブラインドを開ける等、日の光を浴びる機会を作る

2.夜になったら照明を落とす

メラトニンの分泌が始まっても、それを抑えてしまう要因があります。
夜間の明る過ぎる照明がそう。

一般的に日本家屋の照明は外国に比べて明るいと言われています(300〜500ルクス)。
病院の蛍光灯も明るくないですか?

自宅なら間接照明や電球色の蛍光灯に変えるなど、対策も取れますが……病院となると難しいですよね。

【アドバイス】
・個室なら携帯可能な関節照明器具を持ち込んで夜間はそちらに切り替える

・テレビやスマホ、パソコンは夜間はなるべく使わない。使う時は光度を落とす

・アイマスクを活用する

3.コラム

照明を落とすことによって高齢者は転倒リスクが増える可能性があることに注意しましょう。

高齢になるとただでさえ、運動時に視覚に頼る傾向が強くなります(体性感覚が衰えるから)。
まして怪我や病気をしているなら尚のこと。

人によって心地良いと感じる光の強さは異なります。

慣れの影響もあると思いますが……僕なんかは視覚過敏なのか、日中でも強い蛍光灯の光を浴びるのは辛いです。
デパートとか電気屋とか。車のヘッドライトや繁華街のネオンもそう。

エジソンが電球を発明する前、行燈や提灯、蝋燭が光源だった昔の人の睡眠はどうだったんでしょうね。ちょっと気になります。